2013年9月4日水曜日

Steady State Free Precession (SSFP)を使用した整形領域疾患に対する高速MRI

本日は下記の論文を読んでみました。

Vasanawala SS, et al.: Rapid musculoskeletal MRI with phase-sensitive steady-state free precession: comparison with routine knee MRI. AJR Am J Roentgenol. 2005 May;184(5):1450-5.

AJRからdownloadできます。

Steady State Free Precession (SSFP)を使用した整形領域疾患に対する高速MRI 

通常関節軟骨は2D-脂肪抑制T2W, Proton強調画像、3D-SPGRにて評価される。
シーケンスの高速化は待望されており、SSFPが有望視 

最近ではTRを短縮化することによって、磁場不均一が原因のアーチファクトを減少させることができるようになってきた。 
脂肪抑制SSFPの一種として、phase-sensitive SSFPを開発 
撮像原理は理解できず(?)。 

通常のフーリエ変換後、虚数と実数のデータ(散布図)を取得 
得られる散布図において、データが極力虚数軸に沿うように軸を回転 
実数軸との交差点より上(positive)を水画像、下(negative)を脂肪画像として計算 

ボランティアの膝×6、症状を有する14の膝を1.5T MRI(Signa)で撮像 
Phase-sensitive SSFP(90秒)を脂肪抑制T2W(3分13秒)、プロトン強調画像(4分18秒)と比較 

結果 
Short TEのため、半月板や靭帯の信号を得ることができる。 
脂肪抑制効果は脂肪抑制T2WとPhase-sensitive SSFPとほぼ同一 
(Phase-sensitive SSFPはハードウェアによって引き起こされる不均一の影響もみられない) 
関節軟骨の描出は脂肪抑制T2WよりもPhase-sensitive SSFPの方が良い。 
骨挫傷等のedematous lesionにおいても有効と予想されるが、本論文では手術結果や病理等と比較してシーケンスの有効性は議論していない。

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