2013年7月3日水曜日

頭部CTおよび頭蓋内血管: A review of Dual energy CT

本日は下記の論文を読んで見ました。

Postma AA, et al.: Dual-energy CT of the brain and intracranial vessels. AJR Am J Roentgenol. 2012 Nov;199(5 Suppl):S26-33. doi: 10.2214/AJR.12.9115. 

AJRからdownloadできます。

Dual energy CTを用いた頭部および頭蓋内血管の検査に関するreview 

大きく二つの項目について考察されている。 
CTAにおいて頭蓋底の骨と血管を苦労することなく区別可能か? 
造影後の頭部CTにおいて出血と造影剤を区別可能か? 

Dual energy CTAでは頭蓋底の骨のsubtraction能力が期待されている。 
しかし症例に依存するようで、血管を削ってしまう症例も存在する。 
石灰化を有す血管では、石灰化をうまく描出できるケースもあるが、石灰化を大きく削ってしまい、狭窄の過大評価を及ぼすケースも紹介されている。 
Subtractionを行う「人の目」がまだ不可欠。 

もう一つのトピックスは造影後の頭部CTにおいて出血と造影剤を区別できるかについて。 
本機能は臨床に有用であると記載されている。 
PCIの後の出血検査や、血栓除去術の後のCTとして有用かつ、単純CTを省くことの被曝低減効果も期待されている。 
Fig. 6, 7に分かりやすい症例が紹介されている。

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